最近の東京支部例会より 07

開催から少し日が空きましたが9月の東京支部例会報告です。去る9月4日、コロナまん防で中止になった8月例会の展示テーマ「サボテン」をそのまま引き継いでの開催となりました。サボテン科 Cactaceaeは多肉植物に含まれていますが、2000種以上と多いので別のカテゴリーとして浸透しています。大きな団体が全国にたくさんあり、当会会員さんも多く所属していることもあっておもしろいものが展示されました。

エピテランサ・月世界 Epithelantha micromeris
同じ親からの実生で14、5年もの。発芽も同時期で成長具合もほぼ同じですが開花にはばらつきが出ているそうです。4~5年ほど前に薬害でダメにしかけましたがなんとか成長点から復活、群生して勢いが出てきて現状に至る、とのこと。

Aztekium ritteri 花籠は成長激遅なサボテン。左が6~7年、右のは20年もの。

左:斑入りロフォフォラ Lophophoraは小指の先サイズから育てて10年でやっとこの大きさ。翠冠玉か銀冠玉かは不明だそう。
右:台木の竜神木と上に継いだ緋牡丹の両方の細胞が混ざって発生したキメラ株。

左:Gymnocalycium mazanense・魔天竜
知らずに雨ざらしにしていたらかわいそうな姿になったので3年前からハウスに入れたところ、頂上の刺がきれいになってきたので参考までに持参。サボテンの刺の黒ずみは5~10月の雨が多く湿度が高い状況下で刺に発生したカビで、刺の色をきれいに保つにはとにかく通風を維持することが大事だそうです。
右は「セレウス・金獅子錦」として入手したが新しいタイプらしいです。半分に斑が入っています。

交換会には最近人気のレアサボテン、テフロカクタス・ゲオメトリクスが出品されましたが姿を納めそこねましたのでこちらを。ハオルシア名人の水晶コンプトとピグマエア錦です。美しい!

余談で出た話ですが、サボテン科はアフリカ・ユーラシア大陸にはもともとの「自生種」はないそうです。今あるサボテン類はコロンブスの新大陸発見以後に南北アメリカ大陸からもたらされたもので、あちこちに生えているウチワサボテン(Opuntia)ですら人の手で植えられたものが繁殖して半自生化したものなんだとか。

10月の東京支部例会・展示テーマ「メセン」は、25日発行のサキュレント535号に掲載してあります。11月のテーマは「ハオルシア・ガステリア」の予定です。