香象承伝12「Bessera elegans」

Bessera elegans(ベスセラ・エレガンス)はメキシコ原産のアスパラガス科の多年生・不耐寒性球根植物です。高さ約50cmの細く直立した葉を持ち、しなやかに伸びた茎の先端に緋色と白のパラソルのような上品な花を咲かせます。群生するとその光景はまるで絵画のようです。

晩夏または早秋に長くて細い葉の根元から突然、雨後の竹の子のように多数の花芽が頭を出します。先を争って数日で高さ30~40㎝まで花茎を伸ばし、その先端に優美な花が数輪、垂れ下がるように下向きに開花します。別名「コーラルドロップス」‎‎とも言われるようですが、直立した茎に鮮やかな花弁が吊り下がるその様は優雅な日本女性が日傘をさす姿を連想させる、和風情緒満点の大変かわいらしい花です。傘の柄の握りの部分は緑色で雄蕊が長く突出し、繊細な緋色の花と対照的で大胆な配色が素晴らしい。

葉・茎とも細く繊細なので強風や雨に逢うと倒伏してしまいますから、天候を見て室内に避難させ可憐で上品な花を観賞します。やがて花が終わって葉は枯れたら切りとります。鉢内の球根は掘り上げず、鉢に植えまま用土は乾燥したままにします。冬に凍結しない温室か室内の片隅にそのまま保管し、潅水はしません。

発芽前の7月初めに篩で用土を開けると、土中から大豆から小豆大の球根が転がり出ますのでそれを移植します。小さいものも丁寧に扱います。4号駄温鉢に多肉植物用の砂勝ち用土で、鉢内に「長期持続型肥料ロング90日タイプ」を少量混入し、球根3っつ分の深さの用土をかぶせます。この排水良好な用土なら2、3年は植え替えなしで群生させると素晴らしい花の群開を堪能できます。残念なことに葉が倒伏しやすいので、生育中は日光と風に当てしっかりした葉を目指しましょう。

この記事を書いた人

七宝樹
タイトルは「こうぞうしょうでん」と読みます
長野在住
多肉含めて植物全般「今昔」いろいろを語ります

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