多肉植物写真館について

サキュレント8月号の制作大詰めにつき、「多肉植物写真館」更新はしばらく止まっていましたが、作業にあたりたくさんの写真を選びながら思ったことを書いてみます。

多肉植物の知名度が世間一般に浸透した今、一昔前にレアとされた種も普通に手に入るようになりました。ネットで検索をかければほとんどの種属の写真がいくらでも上がってきますし、スマホも含めたカメラ性能の進化もあってどれもとてもきれいです。SNS全盛期で「映え」が肝心の今、主役の写真が印象に残らなければそのページはすぐに閉じられてしまいます。
写真の質も情報量も豊富な素晴らしい多肉サイトもすでにいくつかある中、「日本の多肉の本家」たる会としては何かひとつ「ここだけは譲れない!」みたいなものは必要で、じゃあそれはいったい何でどこを目指せばいいのか?と、作業を始めて早々この課題にぶち当たりました。

そんな折に不足していた写真の撮影で、昔からの多肉仲間のハウスに遊びに行きました。ちょうど前日に信州方面の生産者を訪問し刺激を受けたその友人曰く、「じっくり育てて作りこんだ苗はやっぱりおもしろいよ!これからはそっちだよねえ」と。そこで、最近のきれいな写真には大きく育ったものがあまりないことに思い当たりました。

理由は単純に「育成歴の差」いわゆる「年季」なわけですが、それこそが日本多肉の一番の利点なんではないかなと。買ったばかりの丸くて小さなかわいらしい苗ではなく、それが何年かかけて茎がのび仔が吹いてそれでも美しく花を咲かす姿。それを見て「どうすればこういう風に育てられるんだろう」と思わせるような写真を紹介したい。「年季の入った会」ですから、そういう鉢をかならずどなたかが持っているはずじゃあないか?すごく今更な気づきではありますが、基本に戻って「植物を育てる」というところに重きを置いて考えると、そういう結論に至りました。

そんなわけで会報誌にも掲載しましたが、みなさまの写真募集しています。特にベンケイソウ科のいわゆる「普及種」大歓迎です。(もちろん他の種も)
見出し写真はギャラリーより転用、決して珍しくはないクラッスラですがここまで大きくきれいに作るのはかなり難易度高いですよね。こんな感じの「見たら育てたくなる写真」ぜひご協力よろしくお願いします。

この記事を書いた人

JSS編集部みうら
日本多肉植物の会(JSS)編集部
会報誌「サキュレント」制作と、サイトの管理をしています
こっそり「たにpの中の人」

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